訳:矢崎 源九郎・植田 敏郎・乾 侑美子
出版社:童話館出版
サイズ:21×16cm
ページ数:336ページ
【店主 蓮岡より】
おすすめの年齢 7歳から
【出版社より】
昼なお暗く、道なお険しい「森の道」編。
『命の水』昔々、ひとりの王様が大変重い病気にかかりました。治す手だてがないと三人の王子が悲しんでいると、一人のおじいさんが来て、“命の水”を飲めば、王様はきっと丈夫になると言います。でもその“命の水”を探し出すのはとても大変です。王様は王子達の身を案じて止めますが、三人の王子は順番に、“命の水”を探しに旅に出ることになりました。一番上の王子が、馬に乗ってしばらく行くと、小人に出会います。行き先を尋ねられた王子は「おまえなんかの知ったことじゃない」といばりくさり、それに腹を立てた小人は、王子に魔法をかけて山と山の間の谷間に閉じ込めてしまいます。二番目の王子も同じように小人に閉じ込められました。三番目の王子は「ぼくは命の水というのを探しているんだよ」と小人に答えます。王子の礼儀正しさに、小人は、むちとパンを王子に渡し、“命の水”に辿り着く方法を示します・・・。
『森の道編』には、『カエルの王さま、または忠実なハインリヒ』『ラプンツェル』『三つの言葉』など、23話が収録されています。グリムの昔話に描かれる人間や世の中の姿から、やさしさと思いやりの価値、愛と誠実の気高さ、正義と勇気の誇りを感じてください。そして人間の確かな一面である、冷酷と身勝手、欲望と不信、裏切りと悪、依存と怠惰からも目をそらさず、人生のあやとふしぎさ、生きていくことの奥深さを感じてください。。(編集企画室 U・A)